ひとり綴り

演技?

電気店で電化製品を買った。

店員さんが一緒に選んでくれた。

まずは機能性で、断然こういうタイプがいいと教えてくれた。
次にサイズ。用途に合わせてこの位、と勧めてくれた。

ここで私がサイズを迷い始めた。
価格を考えると小、小で間に合わなければ意味がない。大にするなら機能をあきらめるか。

迷い始めると止まらなくなり、
買うのはまた今度にしま……と言いかけたとたん、店員さんが、

あっ、これ、安くていいですよ!
いいのがありましたね〜!
よかったですね〜!

と、目玉商品をみつけてくれた。

サイズよし、機能よし、値段も他のよりは安い。
はい、決まり!と、お互い笑顔で納得、支払いを済ませて帰って来た。


夜になって思う…。
あの目玉商品、よく見える所においてあったはず…。
私は気づかなかったけど、店員さんなら知ってたはず…?

店員さんは、始めから目玉商品があるのを分かってながら、
もっと高価なものを私に勧めていたのではないか、
そして私が購入自体をためらったとたん、
買わないよりはマシ、と目玉商品を勧めることに切り替えたのではないか、

と思えてきた。

そうだとしても、それは売り方として合っていると思うし、私も望んだ物が買えてよかったのだ。

それなのに、何となくモヤモヤしてしまうのは、私が欲張りだから?
自分が一番得したいから?

そうなのかな。

さらさらと次々商品説明をしてくれる店員さんはごく普通なんだろうけど

私にはしんどかった。

ゆっくりじっくりでないと、ついていけないし、そんなに簡単に決められない。

でもあちらも忙しいのだから早く決めなくては迷惑だと思うとあせって冷静でいられなくなる。

後で振り返り考える。

あっ、これ安くていいですよ!
いいのがありましたね〜!
よかったですね〜!

って、あれは演技だったのかなぁ…

でも、こんなさえないおばさんと一緒に商品を選んでくれたのだし、そんな事を考えるのは失礼ですね(_ _;)